こんにちは。おすし(@osushiyo_osushi)です。
FX自動売買の運用方法として「ハーフ&ハーフ」がありますよね。
私は3年以上ハーフ&ハーフでトラリピとトライオートFXを運用してきたのですが、いろいろと問題点があることも分かり運用を終了しました。
この記事では実際にハーフ&ハーフを運用して分かったデメリットについて紹介していきます。
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思ったほど中央値に帰ってこない(評価損益が0にならない)
買いレンジを下半分に、売りレンジを上半分に仕掛けるのがハーフ&ハーフの戦略ですが、レートがなかなか自分の設定した中央値に帰ってきません。
確定利益は積み上がるものの、口座残高-含み損が投資金を上回らない状態です。
↓損切り前の最後の画像ですが、投資金300万円に対して時価残高は250万円。

5~10年を想定してトラリピでは9通貨ペアを運用していましたが、ここ3年で中央値に帰ってきた通貨ペアは9つの内2つだけでした。
運用通貨ペア | 設定した中央値 | 中央値に戻ってきたか |
米ドル円(USD/JPY) | 110円 | 〇 |
ユーロ円(EUR/JPY) | 130円 | × |
豪ドル円(AUD/JPY) | 90円 | × |
NZドル円(NZD/JPY) | 70円 | 〇 |
加ドル円(CAD/JPY) | 90円 | × |
ポンド円(GBP/JPY) | 150円 | × |
ユーロ米ドル(EUR/USD) | 1.3ドル | × |
豪ドル米ドル(AUD/USD) | 0.8ドル | × |
NZドル米ドル(NZD/USD) | 0.7ドル | × |
運用した全ての通貨ペアは長期的にレンジになっていることを確認して始めたのですが、思いのほか中央値に戻ってきません。
中央値に戻ってこなかった通貨ペアはレンジにはなっているものの、想定した範囲が広すぎたようです。
「5~10年の長期を想定している中での3年で辞めるの…?」という意見もあると思います。
ただ、年々ボラリティが小さくなりつつあり、今後損益が改善されるのは難しいかなと思い辞めました。
運用年数を1~3年程度を想定して中央値を設定すればレートが中央値に戻りやすくもなりますが、そうした場合月足レベルで大きなトレンドが発生するとレンジを抜けて大きな含み損を抱える可能性も高くなります。
うまいこと中央値に何度も戻ってくるような取引ができれば良いのですが、そううまくはいきません。
適度な含み損を抱えつつも利確もさせて時価残高が右肩上がりになるような取引をしたい。
理想はそうなのですが、バランスの調整が難しいですね。
運用ペアを分散してもリスクを下げられない
「通貨ペアを分散すればリスクを下げられる」
と思って運用していましたが、実際にはそんな実感は無く
「利確する通貨ペアが分散される」
だけでした。
含み損を大きく抱える状況になった時、どの通貨ペアにおいても大きく含み損を抱えるものです。
というのも世界的に極端なリスクオフ(オン)になった場合、どの通貨ペアもレンジの上限(下限)に張り付いてしまいます。

通貨ペアを分散させることが大きく抱える含み損を分散させるとは限らないですね。
特定の国で問題が起こればそれに関連する通貨ペアだけが大きく含み損を抱えることになりますが、実際には問題が大きすぎると他の国にも波及して世界全体の問題になります。(コロナショックが良い例)
複数通貨ペアを運用すると資金管理が複雑になる
これは個人的な失敗だったのですが、中途半端に損切りをしたり自動売買を停止→再稼働を繰り返した結果、資金管理がぐちゃぐちゃで分からなくなってしまいました。
シンプルに
- 米ドル円に30万円で運用
- ユーロ円に30万円で運用
として、「合計60万円で2通貨ペアを運用する」という構造にしておけば分かりやすかったと思います。
当初は資金余力がある(含み損をそんなに抱えていなけど入金だけしてある)状態がもったいないと感じていたため次々と自動売買を稼働させましたが、その後リスクオフになることでどの通貨ペアも含み損を抱えたりしていました。
途中で戦略を変えたのは失敗でした。
今更ながら反省ですね。
ドルストレート(○○/USD)ペアのマイナススワップが痛い
これは自動売買に限った話ではないですが、想定していたよりもマイナススワップは損益的にもメンタル的にもダメージが大きいです。
特にドルストレート(○○/USD)の通貨ペアは下半分で買いポジションを持つことになるので、基本的にスワップは支払う方向になってしまいます。
ずっと含み損に耐えて久しぶりに決済されたとしても、溜まっていたマイナススワップのおかげで利益が吹き飛ぶこともざらでした。
今までの考え方は
- スワップ損 > 決済利益
だったので
「スワップの損失は気にしなくても大丈夫!」
って感じだったのですが、実際には痛いです。マイナススワップ。
試しにトライオートFXのビルダー機能でユーロドルのハーフ&ハーフを中央値1.3ドルで稼働した場合、どんどん損益が悪化していっています。

CSVファイルで結果を見てもマイナススワップは着々と積み上がったうえに決済されています。
ドルストレートの通貨ペアを運用する時はマイナススワップを考慮すべきでした。
対策として、
「じゃあ、マイナススワップになる通貨ペアは初めから運用しなければいいんだ!」
という考えになると思いますが、そうした場合クロス円(○○/JPY)の通貨ペアに集中することになります。
それはそれで日本円に関する通貨ペアに問題が生じた場合、一気に大きな含み損を抱えることになるのでおすすめできません。
難しいですね。
特定の通貨ペアに偏らないようにするには適度に分散させたいですが、ドルストレートの通貨ペアが増えてくるとマイナススワップが重荷になってしまう・・・
ハーフ&ハーフの悩みの種のひとつです。
まとめ
いろいろデメリットを並べてみましたが、実は私がうまく使いきれていない可能性もありますし、逆にもっと大きなデメリットに気づけていないのかもしれません。
ハーフ&ハーフは戦略的には面白く理にかなっていると思うのですが、実際に運用して見ると
- 改善される気がしない評価損益
- 地道に利益を削っていくスワップ損
- クロス円が集中すると状況によっては一気に含み損が増える
などなど金銭的にもメンタル的に嬉しくない状況が続きました。
特にこれからは個人の意思入れによるトレードよりもプログラム取引によるアルゴリズム的な動きが強くなっていくので、思った方向に相場が動かないこともあると思います。
ボラリティも年々小さくなってきており、決済してなんぼの自動売買ですが雇用統計のような指標の発表や国の重要な要人の発言でも大きく相場が動かないことを実感しています。
これからハーフ&ハーフを利用して自動売買を運用しようとしている人はできるだけ少額で始めてみて感覚を得てから運用してみることをおすすめします。
一緒に不労所得を目指しましょう!
